顔の筋肉(表情筋・深層筋)をトレーニングによって鍛えることで、フェイスラインのたるみを予防・改善したり、顔全体の雰囲気を明るく引き締める若返り効果を得たりと、様々なメリットが期待できます。
表情筋は、顔の皮膚を内側から引き上げている重要な組織です。そのため、表情筋の機能が弱まってしまうと、顔の皮膚が垂れ下がり、フェイスラインもたるんでしまいます。
また、表情筋の下にはさらに深層筋という筋肉があり、表情筋を支えたり、血行を促進させたりするために働いています。
つまり、表情筋や深層筋を適切にトレーニングすることで、顔全体を引き締めるだけでなく、むくみが解消されたり肌つやが良くなったりと、色々な効果が得られます。
早稲田大学人間総合研究センターの菅原徹氏が行った研究では、笑顔を形成する上で重要な表情筋として、頬の大頬骨筋が観察されており、同研究の中では、表情筋の収縮活動が不足すると、どんどんと顔の肉が重力に負けて垂れることも指摘されています。(※1)
また、頬の表情筋の下には咬筋と呼ばれる深層筋がある点も重要です。
美しい笑顔を作れるように、頬の筋肉の動きを意識して鍛えるトレーニングです。慣れるまでは鏡を見ながら行うと良いでしょう。
口の周りの筋肉である口輪筋も、重要な表情筋の1つです。口輪筋は口をとがらせたり、閉ざしたりするために働く筋肉で、口輪筋の動きによって顔全体の筋肉のおよそ8割が稼働するともいわれています。そのため、口輪筋を鍛えることは、口元の筋肉を鍛えるだけでなく、顔全体の筋肉のトレーニングにもつながります。
また、口の周りには深層筋である咬筋もあるため、口元の筋肉を鍛えることは二重の意味で大切です。(※2)
矯正歯科や小児歯科などの臨床現場でも行われている口輪筋トレーニングの1つが、ボタンとヒモを使って行うトレーニングです。(※2)
尚、ボタントレーニングを行う場合は、誤ってボタンを飲み込まないように注意して下さい。
顔ヨガとは、高津文美子氏によって提唱された、ヨガの概念を取り入れた表情筋のトレーニング方法です。顔ヨガ協会によると、顔ヨガでは道具を一切使う必要がなく、いつでもどこでも「表情=ポーズ」を作ってキープするだけでトレーニングを行えるため、誰でも気軽に行えるとされています。(※3)
また、顔ヨガでは1日3分、1~2週間ほどで効果が得られるとされており、人気モデルや有名女優などにも実践している人が多いといわれています。
顔の筋肉のトレーニングは、何よりも継続的に行うことが大切です。
表情筋や深層筋のトレーニングは、美容外科クリニックでの治療などと異なり、即座に効果が出るとは限りません。また、トレーニングを中断すれば効果も失われるだけでなく、無理をするとシワやほうれい線を深めてしまう危険もあります。
そのため、まずは日常的に続けられる方法やペースを見つけていくようにして下さい。フェイスラインのたるみの原因には様々なものがあり、顔の筋肉のトレーニングやむくみの解消だけで改善できないケースもあります。
そのため、フェイスラインのたるみが気になった場合、まずはどうして顔がたるんできたのか、専門医に相談して正しく確かめるようにしましょう。
※1:菅原徹(2014),可視化情報Vol.34 No.133(2014年4月),「笑顔の形状と表情筋活動の分析」[pdf]https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvs/34/133/34_14/_pdf(2019年5月3日参照)
※2:CiNii,大矢知可,他「口輪筋の筋力,持久力の強化に対する有効なトレーニング法について」[online]https://ci.nii.ac.jp/naid/110007338676(2019年5月3日参照)
※3:顔ヨガ協会インターナショナル公式サイト,「顔ヨガとは?」[online]http://kaoyoga.com/about_kaoyoga(2019年5月3日参照)
サイト監修
セオリークリニック院長
筒井 裕介先生
「お一人おひとりに合わせた
"より自然な若さ"をご提案します」
美容のためにクリニックへ通うことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。けれども、外見が気になって気持ちが前向きになれない、自分に自信が持てないというのはとても残念なことです。
今回監修いただいた筒井先生の在籍するセオリークリニックでは、カウンセリングを重視し、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療を心がけています。美容クリニックは敷居が高いと感じている方も多いかもしれませんが、まずはお気軽にご相談ください。
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