顔の中でも大きな面積を占める頬は、たるみが目立つ部分でもあります。頬のたるみの原因は、加齢だけではありません。生活習慣やクセなども影響しています。その原因を知って、最適な治療法を見つけましょう。
原因1
頬のたるみの大きな原因としては、真皮層にあるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分が減少し、肌のはりゃ弾力を支えている真皮層が痩せることで肌を支えることができなくなることが挙げられます。肌を支えることができなくなると、皮膚は垂れ下がり、たるみとなります。コラーゲンやエラスチンなどの成分は、とくに30~40代になると、減少するスピードが速くなります。
原因2
顔には30種類以上の筋肉があるといわれ、これらの筋肉によって、皮膚は内側から支えられています。しかし、年齢を重ねるうちにこれらの筋肉が衰えていき、皮膚を支える力が弱くなってしまいます。すると、頬にたるみが生じます。表情筋は、40歳前後から衰え始めるといわれていますが、普段からあまり表情筋を使っていないという人は、年齢に関係なく頬がたるみやすいといわれています。
原因3
生活習慣やクセも、頬のたるみの原因になることがあります。たとえば、足を組むクセ、物を噛むときに左右片側で噛む、姿勢が悪く前かがみになることが多い、ハイヒールを履くことが多い人は、頬がたるみやすいといわれています。また、甘いものを摂りすぎると、細胞が糖化して肌の弾力が低下し、たるみやすくなると考えられています。
肌の乾燥や紫外線も、頬のたるみの原因になります。頬のたるみを防ぐためにも、保湿力の高い成分が配合されたスキンケア化粧品を選ぶといいでしょう。紫外線によるダメージも、頬のたるみを引き起こす大きな原因。外出時には紫外線対策をしっかりして、紫外線を浴びないように注意しましょう。
また、むくみもたるみとは無関係ではありません。むくみが起こって老廃物がたまると、新陳代謝が滞り、脂肪がたまりやすくなります。脂肪がたまると頬が重くなり、たるみの原因になることもあるので、マッサージなどでむくみを解消するようにしましょう。ただし必要以上に力を入れたり、強く引っ張るようなマッサージはかえって頬のたるみを悪化させかねませんのでご注意を。
頬のたるみはじつはちょっとしたセルフケアでも改善できる可能性があります。クリニックで受ける施術に比べれば緩やかな変化かもしれませんが、なにもしないよりずっとマシです。
そもそも頬のたるみは加齢や乾燥、紫外ダメージによって引き起こされるため、保湿とUVケアを重点的に行うことでたるみの予防・改善に期待ができます。さらに若見えを目指す人に欠かせないのが「エイジングケア」。保湿、UVケア、エイジングケアが3本の柱です。
保湿ケア
加齢によって減少するコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などをしっかりと補える、保湿力の高い化粧品を使うのがおすすめです。
保湿力が高い美容成分にはコラーゲンやセラミド、スフィンゴ脂質、ヒアルロン酸などがあるほか、コラーゲンの生成を促してくれる成分としてビタミンCなどもあります。 これらが配合されている化粧水・美容液・クリームを取り入れ、肌に潤いを与えていきましょう
また、これらの有効成分をしっかりと浸透させるためには、クレンジングや洗顔でしっかりと汚れを落とすことも大切になります。肌質によって適しているクレンジング方法が異なりますし、季節によってもクレンジング剤を変えたほうがいい場合もあります。汚れが残ったままではしっかりと保湿できませんので、基礎化粧品の見直しとともに正しい汚れの落としの方法も確認しておくのがベターです。
UVケア
紫外線は肌の内部に活性酸素を発生させ、強い酸化力によって肌を老化させます。鉄がさびるように、さびた肌には若かった頃のハリやツヤはありません。さらに、美肌に欠かせないコラーゲンやエラスチンといった肌の保湿成分を作り出す能力も下がっていくため、頬がたるんでほうれい線やゴルゴラインで悩まされることになるわけです。
また、紫外線は肌を老化させるだけでなく、乾燥やシミ、そばかすの原因にもなり、UVケアを怠ればたるみ以外のトラブルも引き起こします。日焼けを気にしなかった時期がある人は、ある日突然シミやそばかすが出現する可能性が高いのです。
最近でこそUVAとUVBの違いや曇り空でもUVケアが必要といった情報が頻繁に発信され気をつけているつもりではありますが、日常生活を振り返ると近所に買い物に出るときや洗濯物を干すときなど、素肌のままで太陽光を浴びてしまう機会がきっとあるはず。
ちょっとした油断がのちのちの不幸を招くので、UVケアグッズや日焼け止めを上手に使い分けて、つねに紫外線の脅威から身を守るようにしていただきたいです。ただし日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤についてなども肌質によっては肌荒れの原因になるといわれていますので、できればパッチテストをしてから使用することをおすすめします。
エイジングケア
ほうれい線やブルドッグフェイスで悩まされないように、普段からエイジングケア(年齢相応のケア)を心がけることを基本としましょう。10代や20代の女性と同じスキンケアしかしていないとしたら、先が思いやられます。頬がたるむメリットなどひとつもないわけですから。
ヒアルロン酸やコラーゲンでもよいのですが、ミドルエイジであればエイジングケアに適したスキンケアラインを選ぶべきです。有効成分が明記されている医薬部外品などもありますし、美容クリニックで直売されている基礎化粧品もありますので、いろいろリサーチしてみるようにしましょう。
ただひとつだけ注意をしていただきたいのは、季節の変わり目やご自身の体調が悪いときには「化粧品ブランドをスイッチしない」こと。化粧品という文字からもわかるように、どんなに肌にいい成分が配合されていたとしても、ほとんどの商品に化学物質が含まれます。
ブランドが変われば化学物質の種類や配合比率も変わるため、“肌の基礎体力”がないときには、新しい処方(配合レシピ)と前の処方の違いで肌が拒否反応を示し、肌のコンディションがかえって悪化してしまう可能性があるからです。
またオーガニック処方や新規成分という言葉だけで簡単に飛びつかないようにすることも大事。商品設計や素材の良さとアナタの肌との相性の良さは別の話です。できればBAさんにサンプルをいただくなどして試してから、ブランドスイッチすることをおすすめします。
頬周辺をマッサージしていくことで筋肉をほぐし、むくみやコリを改善することが可能ですが、さらにエクササイズを加えていくことでより若々しい表情にしていくことができます。
たるみの予防や改善に効果的なマッサージ、エクササイズはYouTubeなどにもたくさんアップされていますが、頬のラインが引きあがることで顔全体が若々しく見えるというメリットがあります。
ここでは、代表的なマッサージやエクササイズを紹介しますので、自分が続けやすいものを選んでぜひ実践してみてください。
エクササイズの前に顔の筋肉をやわらかくする
保化粧水や美容液、クリームなどでスキンケアをしたあとの指の滑りが良い状態でマッサージを行なうようにします。ただし肌に強い摩擦を与えないように注意が必要です。
表情筋を鍛えるエクササイズの前に行うことでより代謝が高まりエクササイズの効果を高めることができるので、最初のウォーミングアップとして行いましょう。
頬や表情筋の引き締めるエクササイズ
頬のラインが上がっていると、表情に若々しさを感じるものです。リフトアップテープなどの裏技もありますが、この機会に表情筋を鍛えて若見えを狙ってみてはいかがでしょうか。
このエクササイズは、表情筋の動きをしっかりと確認しながら実施していただきたいので、必ず鏡の前で行なうようにしましょう。
顎を鍛えて頬のたるみを予防
頬のたるみは、顎舌骨筋(がくぜつこつきん)を鍛えることで改善が可能です。このエクササイズは頬が垂れてブルドッグフェイスにならないようにするための予防にも効果的なので、ぜひ続けてください。
クリニックで受けられる、頬のたるみの治療法を紹介しています。エイジングケアのレーザーとして人気が高いサーマクール、むくみとたるみを同時に解決できるマエストラ、痛みが少なくほうれい線やゴルゴラインにも効果を発揮するタイタンについて解説します。
サーマクール(サーマクールCPT)は世界中で使用されている医療マシンで、切らないたるみ治療の代表格的存在です。高周波による熱で真皮のコラーゲンにダメージを与えることにより、肌の再生とリフトアップを実現してくれます。
マエストラ(ウルティマ マエストラRF)は症状にあわせて2種類の照射が可能な高周波医療機器です。顔だけでなく、首などほかのパーツにも利用でき、むくみやたるみ、脂肪にもリーチできる点が特徴です。
赤外線の照射系マシンで、数あるレーザー治療の中でも痛みが少ないことで知られています。ただしその効果は限定的なところもあるため、複数回施術を受ける必要があります。痛みに弱い人にはおすすめの治療法です。
サイト監修
セオリークリニック院長
筒井 裕介先生
「お一人おひとりに合わせた
"より自然な若さ"をご提案します」
美容のためにクリニックへ通うことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。けれども、外見が気になって気持ちが前向きになれない、自分に自信が持てないというのはとても残念なことです。
今回監修いただいた筒井先生の在籍するセオリークリニックでは、カウンセリングを重視し、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療を心がけています。美容クリニックは敷居が高いと感じている方も多いかもしれませんが、まずはお気軽にご相談ください。
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