唇や口元のシミは、実年齢よりも老け顔に見せる原因であり、若返りを目指す上で改善しておきたい部分です。
ただし、唇や口元のシミは、加齢だけでなく体質や生活習慣が原因で生じやすくなっていることもあります。そこで、まずは唇や口元のシミについて詳しく見ていきましょう。
唇や口元に限らず、日焼けや肌荒れが原因で皮膚にメラニン色素が発生したり、皮膚へのダメージが蓄積したりすれば、若い頃でも肌の色が変わってしまうことがあります。しかし、新陳代謝が活発で、肌細胞の入れ替わり(ターンオーバー)がきちんと行われていれば、しばらくしたら日焼けや変色は解消していくものです。
一方、加齢によって肌の状態が悪化していると、メラニン色素が排出される前に沈着して、結果的にシミとして残ってしまいやすくなります。
健康的な色の唇は、若々しい印象を与える顔のパーツの1つです。だとすれば、唇にシミがあると、顔色が悪く見えたり老け顔に見えたりしやすくなることも必然です。
唇や口元のシミは、リップやコンシーラーなどを使って一時的に消すことができますが、メイクを落とした途端に鏡の中にいる自分が老けて見えると、気分まで落ち込んでしまうかも知れません。
そもそも、唇や口元はシミのできやすい部位です。
まず、人間の体は紫外線の影響から肌を守るため、肌組織にメラニン色素を作り出しますが、実は他の部位と比べて唇ではメラニン色素がほとんど作られていません。
つまり、唇は紫外線の影響をまともに受けていることになります。その結果、肌へのダメージが知らない間に蓄積して、シミを生みやすい環境を作ります。そのため、少しでも唇へのダメージを和らげるためにきちんとUVカット効果のあるリップを使ったり、帽子などで紫外線を防いだりしておくことは、唇や口元のシミ予防として大切です。
また、一方で口紅やコンシーラーといったメイクの落とし忘れも、唇や口元のシミを生み出す大きな原因とされています。特に唇はデリケートな組織であり、口紅をきちんと落とさなければ、その色素や油分が沈着してシミへとつながります。もちろん、メイクだけでなく歯磨き粉や食べ物などが付着している場合も同様です。
その他、生活習慣の乱れやストレス、喫煙などによって肌の回復力が弱まれば、シミができやすくなるので注意して下さい。
紫外線ケアや、唇・口元への刺激物の接触をできる限り防いだ上で、健康的なライフスタイルを心がけることが、一番のケアといえます。
また、ビタミンC・Eなど肌の状態改善を助ける栄養サプリの摂取や、美白効果のあるリップクリーム、うるおいを補充するリップパックといったスキンケアコスメの使用も効果的かも知れません。加えて、普段から唇の乾燥を防ぐことも大切です。
シミとホクロには明確な違いがあります。
シミはメラニン色素の沈着で生じる変色です。対するホクロは、母斑細胞が増殖している状態です。母斑細胞は、メラニン色素を作る細胞が変化したものであり、ほくろは色素と細胞の両方が肌の表面に現れている「できもの」ともいえます。
ほくろは必ずしも悪いものではありませんが、場合によって「メラノーマ(悪性黒色腫)」というがん細胞である恐れもあり、不安を抱えている場合は皮膚科を受診して下さい。
唇のシミそのものは色素沈着ですが、病気による体調不良や、生理不順・ホルモンバランスの乱れ、皮膚炎・湿疹などが原因となって、シミができやすい状態になっている可能性があります。
そのため、明らかに急にシミが増えてきたり、シミが消えにくくなっていたりすれば、何かしらの原因があるかも知れません。
顔や体のシミ・ホクロは、医療レーザーや外科手術などによって治療できますが、デリケートな組織である唇や、その周辺に対して使えるシミ治療は限られています。
唇にも使える「Qスイッチレーザー」や「炭酸ガスレーザー」によって、シミを除去することが可能です。ただし、一般的に唇には麻酔などが使えないため、術中の痛みの管理やアフターケアがとても重要になります。
顔全体に照射する光治療によって、肌の状態を改善し、色素沈着を解消します。
古い細胞を除去して新陳代謝を促すピーリングも、代表的なシミ治療の1つです。
ビタミン剤やトラネキサム酸の内服、美白効果のある成分の点滴、血行を促進する「桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)」のような漢方薬など、医薬品を利用したシミ治療もあります。
クリニックによっては、例えば再生医療を応用したオリジナル治療や、様々な美容成分や素材から独自に開発した美容液など、特別な治療が提供されていることもあるでしょう。
※【Theoryクリニック公式サイト】 「しみの治療方法」https://www.theory-clinic.com/fleck/fleck02.html(2019年6月5日参照)
※【クラシエ薬品「漢・方・優・美」公式サイト】 「漢方で治そう」http://www.kampoyubi.jp/learn/practice/index.html(2019年6月5日参照)
※【山手皮フ科クリニック新宿レーザーセンター公式サイト】 「口唇のホクロ・シミ・ソバカス」https://www.yamate-clinic.com/mouth_freckles.html(2019年6月5日参照)
まとめ
唇や口元のシミの原因は、基本的に紫外線や乾燥の影響、摩擦や皮膚炎などによるダメージ、加齢による体質の変化や体調不良といったものが挙げられます。そのため、まずは日常的に唇をいたわることが大切です。
そしてその上で、より確実にシミを治療したい場合、美容皮膚科や美容クリニックで医師に相談してみることもおすすめです。
サイト監修
セオリークリニック院長
筒井 裕介先生
「お一人おひとりに合わせた
"より自然な若さ"をご提案します」
美容のためにクリニックへ通うことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。けれども、外見が気になって気持ちが前向きになれない、自分に自信が持てないというのはとても残念なことです。
今回監修いただいた筒井先生の在籍するセオリークリニックでは、カウンセリングを重視し、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療を心がけています。美容クリニックは敷居が高いと感じている方も多いかもしれませんが、まずはお気軽にご相談ください。
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